あぜる
2019-11-10 22:06:40
1293文字
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ある休息日に

イースワンドロ。
8章以降ネタバレ有り。赤の王とアドルさんが◯◯した後のお話。

「あれ?アドルさんはいないの?」
ジュールは酒場ダンデリオンの店内を見回し、この店のオーナーことシャンテに尋ねた。
「今日は自由行動の日だったわね。確か朝から出掛けたはずよ。」
シャンテはカクテルを作る手は止めず、ドギの方に目を向ける。
「アドルなら霊峰エル・ドラに行ったぞ。」
ドギは運んでいた酒樽を下ろすとジュールに答えた。
「あ?あそこの探索はもう済んでるだろうが。何しに行ったんだ。」
カウンターで朝早くから酒を浴びているクレドがシャンテから次のカクテルを受け取り一気に煽った。

「あぁ、自分の足で登ってみたいんだと。」



朝早くにバルドゥークを発ったアドルはエスタット街道から霊峰エル・ドラの登山口に到着していた。

「さてと」
腰に下げたポーチから手帳を取り出しパラパラとめくる。そこには細やかな文字と図が綴られていた。アドルが旅を始めてからつけている冒険日誌だ。

「まずは洞窟を抜けないとな。」
薄暗い洞窟内には魔物の姿も見えるが、たいした強さでもないため進路の邪魔になるものだけを倒しつつ先に進む。
見覚えのある魔物に鉱石、手帳にもしっかり記入されている情報と記憶を辿りながら洞窟を抜けた。

山の涼やかな風と明るい日差しに目を細め辺りを見渡す。
山の中腹の開けた山道からは手帳に書いてある通り、遠くにクレドの孤児院が見える。

手帳をパラリと捲る。
この山道に生息する魔物の特徴と注意すべき攻撃について。

さらに捲る。
この山に咲いている花の絵と採集できる素材について。

数ページ前に戻る。
霊峰エル・ドラの地図だ。異能でかけ登る崖の場所、宝のあった場所などすべて記入してある。

アドルはそっと手帳をなぞるとパタリと閉じてポーチに仕舞った。
「さぁ、行こうか」



数刻後、再び洞窟を抜けたその先。目の前には日の光を浴びてキラキラ光る湖が見える。山頂に着いたようだ。
「ふぅ」
登山で少し上がった息を整え、湖を渡り山の峰に立つ。周囲に遮るものは何もなく、強い風がアドルの頬を流れて行った。

眼下には遠くバルドゥークの巨大な壁と街並みが見えた。
ポーチから手帳を取り出しページを開くと、そこには見事な山頂からの景色が描かれていた。


「参ったな...まったく補足する所がない。」
アドルは少しの悔しさと寂しさに微笑んだ。この記憶と手帳は彼から貰った大事な宝物だ。
これから先もずっと共に歩んでいくあの赤を想い、しばしその景色を眺めていた。



初ワンドロ。絵も漫画も文才もないのでセリフ集で申し訳ありません。以前から書きたかったお話なのですが、今回のお題のアドル・クリスティン、ドギ、冒険日誌全部入ってたので下手でも書こう!と息巻いてみました。

アドルさん本人は行ってない地域があるよなぁと思いまして、やはり彼なら記憶が共有されたとしても自分の目で見て足で歩いて探索したいだろうなぁと。そんでもってやはり自分で体験したかったろうなというわけで軽く赤の王に嫉妬してほしかったのでした。

推敲する力も時間もないため誤字脱字あったらスミマセン!