2022-12-06 23:25:22
1597文字
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クリスマスの🎻⏳(ほのぼの)

二人のもとにサンタさんが訪れる短いお話

🎻さん視点です

アンドルーの枕元にプレゼントを置いてきた。
起きたら枕元に小さな箱が置いてあったんだ、と 不思議そうに話すアンドルーに、それはきっとサンタからの贈り物であろうと答える。どうやらピンと来ない様子のアンドルーに、あぁ そうか、と いつの日か彼から聞いた 彼自身の生い立ちを思い出した。
私は続けて、今年一年いい子に過ごしていた者にはサンタからの贈り物があるという迷信があるのだ と付け加える。

「ふーん、サンタってのは 妖精みたいな存在なのか?」

まぁ、似たようなモノだろう と答える。
アンドルーは箱を撫で 少し嬉しそうに、けれども態度を隠すように あんたみたいな奴でも 俗な迷信を信じたりするんだな と皮肉をポツリ。......まったく可愛げのないやつめ。

「......あんたの所にも、来たのか?サンタは」

「貴君の目にはこの私が余程いい子に見えるのかね」

「あぁ、いや、でも....それを言ったら僕だって別に、いい子じゃないし....」
そっか、来てないのか、等と呟きながら何か考え込んでいる様子。しばらく観察していると、アンドルーは何か思いついたようにパッと顔を上げ 私に、「用事ができた」と言い慌てた様子で行ってしまった。
ふむ、クリスマスだし共に食べようと 食堂からケーキを拝借しておいたのだが......まぁ明日でも良いか。
次第に小さくなっていく後ろ姿を見送りながら、プレゼントを嬉しそうに撫でるアンドルーの姿を思い返していた。


翌朝 私が目にしたものは、枕元に置かれた やけに不格好な包みだった。差出人を確認しようと一通り眺めるも 何も書かれてはいなかったので首を傾げるばかり。はて、私の部屋にサンタが来たとでも....?
ひとまずベッドから立ち上がろうとしたその時、足元に見覚えのある花が落ちていることに気づく。

「これは......」
..........どうやら ここに来たサンタは、随分と抜けている一面があるようだ。まったく、これでは私ですと言っているようなものではないか......
部屋を出ると、一体、いつから居たのだろうか。手を擦り白い息を吐くアンドルーと目が合う。

「お、おはよう....偶然だな....」

「おはよう、偶然なわけがあるか、廊下といえど冬は冷えるぞ」

アンドルーは 力なくハハ、と笑い 私が持っている包みを一瞥すると、目を細め満足そうに 「あんたの所にもサンタは来たみたいだな」 と 言う。

「あぁ、うっかりもののサンタクロースがな」

怪訝な表情を浮かべるアンドルーの眼前に、先程拾った花を見せつけてやると 途端に「あっ」と言うような声が漏れ出る。

「............なんの事だか」 途端に目を逸らすアンドルー。

なんて情けない顔をするんだ、このまま少しからかうつもりだったのだが 私は咄嗟に話を変えようと、「実は食堂からケーキを拝借していてな、本当は昨日食べようと思っていたのだが....」と続ける。
そういえば昨日庭師たちがホールケーキが無いとか騒いでいたような....と呟くアンドルーの声を無視し、まぁ入りたまえと部屋に押し込む。

「おま、バレたらダイアー先生に怒られるぞ」

「なら早いとこ二人で片付けてしまおうではないか」

「本当にしょうがないやつだな....」

二人は笑い合う。こんな時間がずっと続いたらと、柄にもなく思ってしまった。

ケーキを食べながら談笑する。
「僕たち、いい子じゃないから来年はサンタ来ないかもな」

「きっと来るさ」
来年は足跡を残していかなければいいな、と付け足す。

それはそうと

「ケーキの甘さで胸焼けしてきた、私からのクリスマスプレゼントだと思って残りは貴君が全て食うといい」

「クソばかお前ほんと」


おわり

お幸せに!