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さちこ/Sharia
2023-12-22 18:56:11
847文字
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過去より、未来のきみへ
5.3道中
『あ、もしかしてこれもう映ってる?ウソっ早く言ってよ!』
水面が青い光を反射し、広大な部屋の中を照らす。
そんな中、半透明な記録の中で一人の少女が突然目の前に立ち塞がった。
わたしとそっくりな紫色の瞳をキラキラと輝かせ、至極色の長い髪を高い位置でひとくくりにした彼女はトテトテ後ろへと下がり、こほんと一つ咳払いをしてみせる。
『使い魔ちゃん
……
えぇっと、シャリアだっけ。初めまして! わたしはアゼム。ハイデリンによって分断される前のあなたです』
まるでわたしが見えているかのように彼女は笑って、拙いお辞儀をした。
小さな少女は先ほどの古代人達のようなローブではなく、黒ロングコートを羽織り、それを留めているベルトには美しく輝く燻金の双剣が収まっていた。
『エメトセルクのバカを倒したって聞いた時はびっくりしたよ! 創造魔法の使えない私じゃあの人は倒せないって思ってたからさ。話聞いてすっごくスカッとした!』
そう言って彼女は私の前へ、スッと手を差し出す。
ニパリと笑い、少女の小さな手は開かれた。
『きっときみの見ているわたしは幻影だろうけど、こんなクリスタルを見かけたら、是非使ってください。お礼代わりってやつ。ついでに、もし古代に来ることがあればわたしの使い魔を名乗るときっと便利だと思う』
橙色に輝く、綺麗なクリスタル。中心には太陽のような紋様が刻まれていて、なぜかどこか懐かしくなるような輝きを放っている。
彼女のいう通り、受け取ろうと手を出しても空を切るだけで、そこに物質などありはしなかった。流石の古代人も未来への転送魔法は開発していなかったらしい。
『ねぇ、シャリア。わたしはきみの生きるエオルゼアを見にはいけない。けれど、きみがわたしの魂をつれてその大地を走り回ることを、今から楽しみにしています。たくさん冒険して、たくさんの人と出会って、たくさんの景色を見よう! ずっとずっと、待ってるから!!』
それきり、古代の装置は沈黙してしまったのだった。
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