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著者: 雷歌/らいと
2020-09-13 00:51:25
1454文字
Public
ツイステ
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【#twstプラスB / イデ監】貴方に会えるならいつまでも
「あ! やっぱりいた!」
びくり、と肩を跳ね上げてイデア・シュラウドはあたりをきょろきょろと見まわした。
とある方向からここ最近で一気に見慣れた姿がこちらへと駆けてきているのが見える。問題児の名を欲しいままにする一年生でありオンボロ寮の監督生だ。
またか、とため息をついて彼と自身の間にタブレットを持ち上げた。
「君もよく飽きないね、こんな陰キャにも笑顔で話しかけて疲れない?」
「残念ながら疲れませんね~、今日はイデア先輩に見て欲しいものがあって」
そう言って、監督生は紙片を取り出した。それをイデアが見えるように差し出す。
「な、こ、これ、これは!」
思わずタブレットさえも引っ込めて、自身の目でそれを見る。
「イデア先輩の雄姿です!」
ローカル紙ではあるが大きく印刷されている写真は、スターゲイザー役の三人が舞い踊り太鼓を叩いている様子だ。それとは別に、空から大量の星が流れる写真も一緒に印刷されている。
イデアはそれを取り上げようとしたが、それよりも素早く監督生は自身の背後へと隠した。
「取らないでくださいよ」
「いやいやいやそれはまさしく黒歴史と言っても過言ではなくはやく燃やしてこの世から消さねば」
「この新聞紙一枚燃やしたところで、ネガは新聞社にありますけど」
「新聞社を爆発するしかない」
「そして何千部か印刷されてあらゆるご家庭に配られてるでしょうし」
「この新聞が配られる地域を爆発させれば」
「あー、でも最近はオンラインでも買えるので、地域外の人も買ってるかもですね」
「それならもはや世界滅亡? いや拙者が消えれば問題解決?」
面白いなあ、と思いながら監督生はイデアを見つめている。そんな風に思われているとはつゆ知らず、イデアはいかにスターゲイザー役をしたという過去をなきものにするかを考えていた。
「まあまあイデア先輩、過去は消せませんしやり直せませんし、それにこれはオルトくんにとってはすごくいい思い出になったんだからいいんじゃないですか?」
オルトの名前が出ると、イデアはぴたりと口を止めた。それから無言でタブレットが差し込まれる。
「そんなこと言われなくてもわかってますし? とはいえそれとこれとは別」
「はいはい、とりあえずイデア先輩にはこれをどうぞ」
そう言って、さきほど見せた新聞紙をイデアに握らせた。
「え? これ君のじゃ」
「俺のは別にあるんで、これはイデア先輩に差し上げようと思って」
「なんでわざわざ自分の黒歴史が写ったものを受け取らないといけないのか」
「えー? 喜ぶかなって」
「喜ぶわけ」
「オルトくんが」
またもや黙り込んだイデアに、監督生は噴き出した。
「ほんと、オルトくんに弱いんですね」
「拙者の弱点を知ってどうするつもりでござるか?!」
「いやー、その弱点が強いですからねー。まあどうするつもりもありませんけど。とりあえず新聞は先輩に差し上げますんで、あとはどうとでもお好きに」
それじゃあ時間も遅いですし俺は帰りますね、と言って監督生は去って行った。
さて本日は願い星のイベントから数日経っている。新聞が発行されたのがイベントの翌日だとして、それから毎日この時間に待っていたのだろうか。
「物好きな
……
」
イデアはぽつりと零してから、手に握らされた新聞紙を見つめた。
それから寮へと帰ってからもあーだこーだ悩んで、結局はオルトに見つかるまで新聞はイデアの部屋に鎮座し続けることになったとか。
end.
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