お芋さん太郎
2023-08-09 14:08:19
1078文字
Public ロシナンテ生存IF
 

4.5)こぼれ話

・④のあと、ローがサニー号から去るときのワンシーン
・このシーンがないとワノ国で錦えもんが生き残れないので入れたかった
・でも進行上の都合でカットしたので供養


 ルフィの回答に満足したローが、もう用は済んだとばかりに一味らに背をむけた。それに待ったをかけたのは、ワノ国の侍、錦えもんだ。

「待たれい! ドフラミンゴの手の者! 我が同心カン十郎をどこに捕らえた!」

 ドフラミンゴファミリーの最高幹部といっても、ローがロシナンテへむける態度は敵へのそれではなかった。ルフィにいたっては、完全にいいやつ認定してしまっている。だから一味も警戒こそゆるめないものの、このふしぎな状況に眉をひそめるにとどまっていた。
 しかし侍はそうはいかない。船でときおり見せる切羽つまった様子をみるに、なにか事情をかかえてるのは明らか。仲間が捕まっているのなら、なおさらである。
 去り際に呼びとめられ機嫌を悪くしたローが、迫力の増した眼光で錦えもんをにらんだ。

「さァな。だがどこにいるにせよ、まともなままじゃいねェだろう」
「な、何をした貴様!」
「不用意にこの国にかかわるのが悪ィ。自業自得だ」
「なにィ!?」
「やめろ、錦えもん!」

 厭味ったらしいもの言いはならず者の性である。挑発にのり、ついには抜刀した錦えもん。サンジが制するも止まらなかった。
 下駄のリズムに鋭い一閃。急所をねらった無駄ない軌跡にちり咲く火花。長い刀身はなんなくそれを受け止め、しかしそこはすでに青のオペ室内であった。
 バラバラと崩れる錦えもんの『パーツ』に高い悲鳴があがる。

「ギャーーー!!!」
「な……!」
「ち、父上!!!」
「おいお前ェ! なにを……
「え? 消えた!?」
「どこ行ったあいつ!」

 つぎの瞬間、ローは消えていた。錦えもんに意識がむいた、ほんの数秒のできごとだ。
 泣きわめくモモの助をナミがおさえ、チョッパーが救急箱を持って錦えもんにかけよる。するとなんということでしょう、肉片が元気にピョコピョコ動きだしたのである。チョッパーはビックリしすぎて自慢の角がすっ飛ぶほどだ。

「おーい! いったいどうなってるでござる? 目線が低い!」
「ギャー!切られたのに生きてる!」
「ぶつ切りにされたのに!」
「背筋が震えるほどコワい!……あ、震える背筋無いんでした」
「おい、血も出てねェぞ!」
「くっついた! パズルみてェだな」

 もとのようにくっつけて、けっきょく錦えもんは無事だった。でも姿形が衝撃的すぎて、モモの助はショック状態。一味だっていまだ心臓がバクバクしている状態だった。
 そんなみんなを見て、ロビンはひとりで首をかしげる。

「人を無傷で切断……瞬間移動……いったい、なんの能力かしら」