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冬灯夜
2022-09-29 14:56:09
1926文字
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ルミナリア
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待つ間さえも
ルミナリア ガスリゼ
・本編終わった後に色々と吹っ切れて真正面から口説くガスパル
・憂いのない感じが書きたかった期
「よう、リゼット」
笑った俺に対して、リゼットは深々と眉間にシワを刻んだ。もちろん気にせず花束を差し出す。暫し無言で俺と花束に視線を往復させ、胡乱な目つきで受け取った。いかにも不承不承なありがとうが形ばかり聞こえる。
「ガスパル、お前、いい加減にしろよ」
「はは、なーに言ってんだ。イヤに決まってんだろ」
「毎回毎回、生徒にも校長にも生温かい目を向けられる私の身にもなれ!!」
くしゃ、と音がして花束の根本の包装紙にシワが寄った。指をさすとリゼットはますます苦い顔をして手を緩める。
リゼットは何だかんだ言いつつ、人から贈られたものを無下には出来ない。花ならば特に。だからこうやって毎度用意しているわけだが。
「花が溢れるからもうやめろ」
「悪かった、花瓶も持ってくる」
「そういう話じゃない」
今にも唸り声を上げそうなリゼットに一歩近付き、耳元に素早く一言。
「早く諦めろよ」
言い終わると同時に飛び退った。リゼットの脚がさっきまでの俺の急所の位置にある。危ねえ掠った。
「貴様、本当に、いい加減に、しろ」
「だからイヤだって。何年越しだと思ってんだお前」
「知るか!」
「じゃあ説明してやろうか。最初はそうだな、まだ故郷にいた頃」
「今すぐ黙れ」
「はいはい。またな」
軽く手を振ってリゼットから離れる。だが。
「さっさと色いい返事くれよ、リゼット!」
「黙れと言ってるだろうが!!」
叫んだ俺にリゼットも叫び返す。本気で銃弾を撃ち込まれる前にその場を離れた。最後にちらりと見たリゼットは、花束を抱えて肩を震わせていた。
ハナミズキに白いアザレア。
今日の花は白ばかりだった。次はもう少し彩りを考えよう。とはいえ、あいつの部屋や教官室に飾ってあるのは既に色とりどりだから、問題はないか。
最近は花を贈ってばかりだったから、久々に酒でも誘ってみようか。酒には呑まれてくれない奴だが、たまには睨まれるのではなくゆっくり話でもしたいものだ。
次に持っていくものを考えながら、俺は笑みを溢れるのに任せた。
【少し後:ガスパル】
「おう、筆頭くん」
「ちょ、それやめてくださいよ」
「もうひよっこちゃんなんて呼べないしなあ。ま、呼ばれてりゃ慣れるって」
「そっすかね
……
普通に名前でいいのに。ていうかガスパルさん、あれいつまで続けるんすか?」
「ああ、見てた? そりゃもちろん、あいつが返事するまで」
「いやどう考えても人前じゃしないでしょ
……
」
「外堀は埋めるもんだろ?」
「
……
うわ、タチ悪っ」
「レオくんも埋めといたら? いや、埋められる方か?」
「な、なんの話っすか」
「なんの話だろうねえ」
【少し後:リゼット】
「やあ、リゼット。最近面白いことになってるそうじゃないか」
「グレース
……
何も面白くない」
「疲れてるな」
「疲れもする。冗談じゃない」
「冗談かどうかなんて一番よく分かってるだろうに」
「
……
。外堀を埋めようという魂胆が気に食わない」
「ふ。長引かせれば長引かせただけ、埋まっていくと思うがね」
「
…………
お前からもなにか言ってくれ」
「特に言うことはないな。頑張れ」
「(ため息)」
【少し前:ガスパル】
「こんちゃー、ガスパっち。今日もやってますー?」
「これからやるとこ。丁度よかった、イェルシィくん、これ」
「あ、マッキ先輩からのお手紙ー! ありがとう! ちょっと待って待って、お返事書かなきゃ」
「まだ暫くいるから、書き終わったら声掛けてくれりゃあいいよ」
「りょー! ありがとガスパっち、最高! よ、出来る男!」
「そうだろそうだろ。リゼットに俺のこと推しといてくれるー?」
「推しちゃる推しちゃるー! じゃ、後で声掛けるね」
「はいよ」
「あ、ガスパっち」
「ん?」
「あたし、超~応援してるから!」
「ありがとさん」
【少し前:リゼット】
「リゼット教官、報告書をお持ちしました」
「ああ、ありがとう」
「
……
随分増えましたね」
「
……
」
「あ、申し訳ありません」
「いや、お前が謝ることじゃない。あの馬鹿のせいだ」
「そ、そうですか
……
しかし、本当に色々ありますね。
……
ああ、薔薇も」
「薔薇に興味があるのか?」
「いえあの、最近、イェルシィに花言葉を教えて貰ったりということがありまして
……
」
「
……
元筆頭殿は、よくやっているようだな」
「!? な、な、なんの、お話を!?」
「てっきり花でも贈られた話かと思ったが」
「ぐっ
……
」
「さて、私はもうすぐ授業だ。次の任務も頼んだぞ」
「心得ました。
……
その、そろそろ来そうな頃合いかと、教官」
「
……
言うな」
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