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冬灯夜
2017-04-12 00:24:47
744文字
Public
TOV
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折り鶴
TOV レイエス
・折り紙をする二人
・お題くださいで頂きました
「あら、懐かしい遊びしてんね」
教本と色紙をテーブルの上に、エステリーゼが折り紙をしていた。
「レイヴンも折ります?」
「そうねえ」
顔を上げて色紙を滑らすエステリーゼに頷いて、向かいに座る。
手元を見れば、鶴が一羽出来上がり。続いてもう一枚。
そうだな、こちらは騙し舟でも折ろうか。驚いて、喜んでくれるかもしれない。
エステリーゼは黙々と折り紙を続けて、どうやらまた鶴のようだ。
……
見遣れば、完成品は、どれもこれも。
「
……
嬢ちゃん、それ」
「魔物とか
……
傷つけてしまった人とか」
被せるように零れた声はひどく静かで。
「出来る事はしても消えるわけではなくて、きっと、いえ絶対に足りなくて」
視線は手元に集中したまま、紙を折る手は止まらない。
「
……
分かってて。なのに自己満足で、してるだけなんです」
折り上がった鶴に息を吹き込んで、苦い笑みを彼女は浮かべた。
机の上の教本は、少なくとも今、開かれた形跡はない。
「それ、今までどうしてたの?」
「子供がいたら折り紙と一緒にあげたり、邪魔にならない所に置いたりしてます」
「そっか。
……
じゃ、おっさんも一緒に行っていいかな」
「え」
「おっさん結構折るの上手いのよー、ほら。手裏剣とか喜んでくれるだろーしさ。ああ、一緒に折ったりしても楽しいかもね」
子守りに覚えた腕前を披露して、笑う。
エステリーゼの返事を待たず、次の紙を手に取った。
「
……
ありがとうございます」
やがて聞こえた声に、もう一度笑って返す。
そして帰り道にはやはり舟を差し出してみよう。
……
笑ってくれたらいいと、いつだって願っている。
レイエス書きたいからお題ください!! で書いたその1
お題「折り鶴」
ありがとうございます!
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