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冬灯夜
2015-07-30 18:36:52
543文字
Public
TOV
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六月最後の花嫁
TOV レイエス
・短い
・プロポーズ?
「結婚しましょうか」
と優しく微笑まれ、つい落涙してしまった。うっかりと。
いい年したおっさんが乙女か! 逆だろ! というツッコミは甘んじてる受けるし自分でも思った。
けれど言い訳するなら、感動して泣いたのとは少し違う。
立場や情勢に縛られ、生まれついての力にさえ縛られていたエステリーゼが、政略でも妥協でもなく、己の意思でその言葉を告げてくれたのが、そう
――
嬉しくて、ほっとした。
その相手が俺だったことはそりゃあ、
……
もちろん、嬉しいとも。
結婚しようか。
返事代わりに俺も求婚《プロポーズ》する。これまた返事代わりに、エステリーゼは俺の胸に飛び込んで来た。
「結婚しようか」
と同じ言葉を返されて、抱き止めてくれた腕の優しさに幸福を覚える。
わたしからその言葉を告げた時、レイヴンは一瞬、目を見開き
――
そこからほろりと涙を零した。
片目から一粒だけ流れた涙に、動揺するより先に喜びを感じた。
取り繕わない想いを見せてくれたのだと思ったから。その想いを揺り動かしたのは自分で、見せてくれるのも自分で、そう思えば思うほど嬉しい。
額を寄せて、笑い合う。
涙は既にあとが僅かに残るばかり。
二人だけでひっそり誓いあってればいいと思うよ
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