古賀峰十一郎
2018-02-14 05:01:03
1396文字
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20180214ハッピーバレンタイン、白鳩音取の場合(toN)

一人称と○○さんの○○に入れたい名前を入力すると夢小説みたいに楽しめます。さっきのの続き
こやまさん町田さんありがとうございます!

名前名前一人称名前名前一人称「あの、手、段差ですから、」
「そ、そうだね」
 バスに乗る時にそう言われてすっかり冷たさの伝染った手を離す、暖房のよく効いた空気に当てられてチョコレートが溶けないようにと二人掛けの席の窓際に座ると白鳩さんは少し遠慮がちに隣に座った。
「ねえ、さっきの……
「な、なんでしょうか?」
 ぎこちなくも聞こえなかった続きを問おうとすると裏返った声で聞き返されてなんとなく察してしまい、くすっと笑いが零れる。
……ううん、なんでもないよ」
「そう、ですか?ああ、そうだ、名前さん、こんな時間まで本当にお疲れ様でしたね」
「白鳩さんこそ、待ったでしょう?一言言ってくれたら良かったのに」
「ええ、とても!……でも名前さんと一緒に帰りたいって思ったのは私のワガママですから…………まあ、ここまで遅くなるとは思いませんでしたけど」
 わざとらしくぷいと怒った顔をする白鳩さんが本当はちっとも怒っていない事なんて一人称は分かっているのだけれど、まだそわそわと擦る赤い指先を見てフリに乗るようにわかりやすく話題を変える。
「それで、手袋忘れてきたの?」
……ええ、今朝は暖かかったのでバスに乗るならいいかな、と」
「本当に?」
「ええ」
 白鳩さんは目をそらす、ほらわかりやすい。
「嘘だ、最近手袋してないでしょ、一昨日なんて結構寒かったと思うんだけどな」
……よく見てますね、ふふ、名前さんには敵わないなぁ」
 クスクスと指を口元に持ってきて笑う姿に一つ思いつく……うん、お店の時間は大丈夫、だろう。
「ねえ、まだ門限は大丈夫?ちょっとだけ寄り道に付き合ってよ」
「構いませんよ、ちょっとだけなら」
「うん、あ、駅、次だね」

 バスを降りて目の前のショッピングモールへ、行先はまっすぐ先、つながった建物の奥のデパート……でも甘い香りの漏れ出す地下じゃなくてエスカレーターは上がって小物のコーナーへ。
「何か家族へプレゼントですか?」
「どうして?」
「どうしてって、名前さん、今日がバレンタインだって忘れてたでしょう」
「もしかしてまだ根に持ってる?」
「まさか」
 じゃれ合いながらもいくつか吟味して、白くて細身のそれを選んだ。黒でもいいのだけれど、きっと私服でも似合うだろうから。と、一応本人にも聞いておかないと。
「もう、……あ、これどうかな?可愛くない?」
「んー可愛いって言うよりは上品ですね、でも素敵だと思いますよ」
 いい反応かな、と判断してこれに決める。
「そっか、すみませーん、これください、はい、プレゼント用で……ありがとうございます」
「お母さんへですか?きっと喜んでもらえると思いますよ」
「ううん」
 微笑ましそうに一人称を見ていた白鳩さんに今しがた包んでもらった手袋を差し出す。
「ハッピーバレンタイン……で、いいのかな」
「ええと、これは、音取に?」
「うん、白鳩さん以外に誰がいるの?……それとも、気に入らなかった?」
 こういう時に自分の事名前で呼んでしまうことくらい知っていて、ああ、好感触だなって確信する。いや、こんなに幸せそうに笑うのだから、嬉しいフリだなんてないだろう。
「そ、そんなわけ、無いです!う、嬉しいです、ありがとうございます」
「こちらこそ、チョコ、ありがとうね」
……大切に食べてくださいね」
「勿論!」