それはくだらない応酬からはじまった。
天気の良いさわやかな休日。
その日は、時を止める魔術具に食事やお茶、お菓子を詰めて運び込み、丸一日ローゼマインと隠し部屋で趣味の研究をする予定だった。
私が調合や調べものをする傍らで、ローゼマインは図書館の為の魔術具の構想を練っている。意見を求められたり、相談に乗ったりと充実した時間だ。
ローゼマインは時折不自然な動きをしたり、ため息をついたりしている。その原因に心当たりがあるため気遣う視線を送りながらも理由を問うことはしなかったというのに、それに気づいたローゼマインからじっとりとした視線が返ってきた。
「フェルディナンドが中々イかないのがいけないのですよ!」
「それを言うなら君が簡単にイきすぎなのだ」
「そんなことありません!」
昨夜の行為で身体の節々が痛むことへの文句に大人げなく返すと、ローゼマインは両の拳を握り、振り下ろしながら吠えた。
怒ったシュミルが後ろ足を強く踏み鳴らすような仕草に、思わず口元が緩んでしまった。目ざとくそれに気づいたローゼマインは頬を膨らませるが、それも己の気分を良くするだけだ。
「調べてみるか?」
「なにをです?」
「君がどのくらい達しやすいのかを、だ」
机に両手をついたローゼマインのスカートを腰までめくりあげ、ドロワーズのリボンを解く。足首に引っかかったそれは、ローゼマインが抗おうと脚をばたばたと動かしたことでぱさりと落ちた。
「フェルディナンド
……!」
抗議の声をあげながら振り返ろうとローゼマインは上体を反らすが、背中にかぶるスカートに阻まれてうまく身動きがとれないようだ。
それを見下ろしながらまろびでた尻を撫で、腰のベルトから延びる靴下止めの紐の下に指を這わす。紐がぴんと張り、肌が指の形に変わる様にうっそりと微笑んだ。
両足の間に膝をいれ杯を指で割り開くと、昨夜の情事を覚えているのか、赤く熟れた襞がひくひくとこちらを誘っている。
「あ、ぁ
……! ゃんっ」
とぷりとこぼれた蜜を塗り込めるように指でなぞると、すぐにじゅわりと水分が湧き出した。その助けを借りて指の本数を増やし、狭い道を広げて準備を整える。
「ぁ、そこッ まっ
……!」
く、と曲げた指が彼女の浅瀬の良いところを掠めたその時のことだ。ローゼマインはびくりと脚をふるわせて、軽く達したようだった。
「もう、か? 些か早いのではないか?」
「~~~っ!」
悔しげに机の上で拳を握る様子を後ろから眺めていると、ふと横の棚に置かれたインク壷が目に入った。
「フェルディナンド
……?」
見えないながらも素早く不穏な気配を察知したローゼマインの声色は、訝しんでいるものだ。
「君の達しやすさを調べるためには、何度達したかを数えねばなるまい」
「えっ、いやな予感しかしません!」
逃げを打とうにもままならないローゼマインが僅かな抵抗を見せるが、その程度のものはあってないようなものだ。引き出しから取り出したペンを壷に浸し、真っ白なローゼマインの太股裏に縦に一本線を引いた。
「あっ、ゃらぁ♡ また
……ッ」
ローゼマインの杯がきゅうぅっ、と中の剣を食い締める。此方を道連れにしようとする内部の動きに抗い、腹に力を入れた。
「また君一人でイってしまったな」
脱力したローゼマインを後ろからゆるゆると突き上げながら、インク壺の横に無造作に置いたペンをとりインクに浸す。
余分なインクを壷の縁でぬぐい、太腿の裏に横線を一本書き加える。なめらかな肌は案外書き心地が良く、乳白色の肌に黒に近い青いインクが映えた。
「これで君が五回。私は一回だ」
ローゼマインの左の腿には縦に一本、右には縦に四本、横に一本線が引かれている。これはマインの頭文字だ。
以前ローゼマインがその文字を紙に書き数を数えているのを見て、便利だと思っていたのだ。文字ひとつで五回、非常にわかりやすい。
「何故フェルディナンドの回数までわたくしに書くのですか⁉」
「私が書きやすい位置にあるし、並べた方が比較しやすいからだ。
……さあ、私はまだ一度なのだ。もう少し付き合いなさい」
「ちょっ、もう
……! ぁんッ♡ あっ、ア
……っ♡」
もっともらしい理由を述べて抽挿を再開すれば、ローゼマインの口からは甘やかな声がこぼれだす。
上体をすっかり伏した身体は完全に机に乗り上げて、私の突き上げに合わせてゆらゆらと両足が揺れていた。
足が浮いていると力の逃がし方がわからないようで、ローゼマインの身体は駆けめぐる快楽をため込んで、普段より達しやすくなっている。
髪を解いていないので、曝されたうなじが眩しい。生え際をきつく吸い上げ、赤い印をいくつも残した。
「は、ぁう、フェルディナンド、むね、くるしいです
……!」
上体に押しつぶされて形を変えている豊穣を不憫に思い、結合部を軸にローゼマインの身体を返した。
「きゃ
……! ぁ、あ、だめッ♡」
「く、ぅ
……っ」
今までにない角度で抉られたローゼマインは全身をびくりと震わせた。
今度はその食い締めに抗えず、腰を押し付けながら中で放つ。溜め込んだ眷属は勢い良く放たれ、ローゼマインの奥壁で跳ね返った。
「ぁ
……♡ おく、あつい
……っ♡」
綻んだ身体は、奥に放たれる感触も律儀に拾って震えている。仰向けで息を乱すローゼマインに覆い被さって、私も呼吸を整えた。
一度剣を引き抜き膝裏に手をかけ身体を折り畳むように腰をあげさせる。ペンを手に取り両足に一本ずつ書き加えると、ふくらはぎがびくりと震えた。
今までにない反応だ。もしや。
「書かれる感触が気に入ったのか?」
「ち、違います!」
違わないらしい。口元を手で隠し首を振るがだまされるわけがなかろう。書いた線をペン先でなぞる。
「だめ! それだめですっ♡」
いやいやと首を振りながら、スカートの裾を握りしめる手に力がこもっている。私に支えられ降ろすことも閉じることも出来ない足が震えているのは、体勢の辛さのせいだけではない。
露わになった杯が収縮を繰り返し、先ほど放った眷属がとろとろと溢れ出している。
もう一度、ペン先を太腿に押し当て線をなぞった。
「
――――――っ♡!」
息をのんで仰け反ったローゼマインはペンの感触だけで高みに上がる。ここでこのように快楽を得ることが出来るとは、なんとも調べ甲斐のある身体だ。
達したのだからと再びインクに浸したペンで新たに線を増やせば、また杯から私の白濁と自身の透明な蜜が混ざったものをとぷとぷと溢れさせながら達している。
書く度にこれでは、終わりがないではないか?
机の上でびくびくと跳ね続けるローゼマインはまるで捌かれる美しい魚のようだ。
私が捌いたのだから、私が食べても良かろう?
「ぁ♡ あッ、ふぇるでぃ な、んどさまの、おっきぃ
……♡」
ペンを置き、ローゼマインの髪飾りを引き抜く。
そして、ローゼマインの痴態で高ぶっていた剣を、潤んだ杯に一息に納めた。
つきさんのイラストへ
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