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望月 鏡翠
2021-11-18 07:52:08
890文字
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日課
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#451 決着
FF14創作/#毎日最低800文字のSSを書く
背中に衝撃を感じ、ケイムヴォルクは息を詰まらせる。だがぶつかってきたのは硬く鋭い鉤爪の感触などではなかった。
金属が硬いものと擦れる耳障りな音。聞き慣れた気合の声。剣戟の気配と共に、モンスターの気配と背中にあった体温が離れる。
肩越しに振り返ると、すぐ近くにティカの小さな背中がある。ケイムヴォルクと巨鳥の間に体を割り込ませるようにして、敵を防いでくれたのだ。安堵したのも束の間、滴り落ちた血の色をみて血の気が引いた。立ちはだかるモンスターを無理やり突破したときのダメージは確実にその体に蓄積されている。
これ以上戦いが長引けば、回復魔法をいくら浴びせたところでティカの体が持たない。
(このままじゃ)
最悪の結末を想像し、体が凍りつきそうになる。魔導書を捲る指先が震えた。
「ケイム! 上げてくれ。奴を落とす」
萎れそうになる心を糺したのは、ティカの鋭い声だった。その背中は、後ろに立つケイムヴォルクを信じて揺るぎない。群がる小物を剣で振り払いながら、その目は上空に舞い戻り、再び強襲の隙を狙う巨鳥を見据えている。
「はい!」
ケイムヴォルクは背を向けて屈み込んだ。これ以上、自由に飛び回らせはしない。二人ならば剣を空にも届く。ティカは飛びすさり、ケイムヴォルクの背を足場にして上空に飛び上がる。
「君に、任せた」
二人の体が近づいた一瞬、ティカの言葉が背中を押した。
ケイムヴォルクは呪文を詠唱する。
鉤爪を盾で防ぎ、剣が翼を裂いた。
巨体が傾く。巨鳥は雄叫びをあげた。我に返ったように眷属の鳥たちが包囲を解き、争いと血の臭気に驚き散り散りに森の中に逃げ込んでいった。残った一羽と一人の体は持つれるようにして地面に落下する。巨鳥は手傷を負った翼を力任せに振り回して暴れた。
盾で受け止めたが、大気を切り裂き巨鳥の体を持ち上げる力を持った翼に人の体は軽々と弾き飛ばされる。木に叩きつけられたあと、力なく地面に倒れた。
怒りのまま巨鳥はティカに襲いかかる。
「
——
死炎法!」
その鉤爪が無抵抗な体に届くよりも早く、ケイムヴォルクは詠唱を完了した。
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