MN*B
2023-04-10 04:07:06
415文字
Public 即興二次創作小説
 

殻の内に光なし 【五条】

時間制限:15分 ジャンル:呪術廻戦 お題:真珠と鳥籠

鳥籠に敷き詰められた真珠の層は、さぞ美しいものだろうか。暇に飽かせて、夢想する。

この世界が鳥籠であったなら、この手であっさりと壊してしまっただろう。
ここに蔓延る者共が真珠の珠であったなら、この足で踏み潰し、磨り潰していただろう。

ここはただの鳥籠ではなく、敵の罠の中、閉じられた空間で。
この世界に引きずりこもうとするように、自分を囲んでくる骸骨の群れは、呪力のみせるイメージだ。

今の自分に、この世界を壊すことはできない。皮肉なものだった。
美しいものを破壊する夢想をしておきながら、自分を捕らえている醜悪そのものを破壊することは叶わないのだから。

「生まれようとする者は、ひとつの世界を破壊せねばならない。この剣でこじ開けてみせよう」

ぽつりぽつりと、思いついた知識を口にする。

「開けゴマ」

なんてね。せせら笑いが胸にこみ上げた。
目隠しをしたままの目元に手を当てて、息を吐く。


光は未だみえず。