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ぽふむん
2023-04-01 14:53:08
4902文字
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童しの
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Don’t Cry baby
現代if
#童しの版深夜の真剣物書き60分一本勝負
「エイプリルフール」「罪」「罰」をお借りしました。
サブタイトル「玉壺の恩返し」
玉壺だけ前世の記憶があります。
ツンデレしのぶちゃんを見るに見兼ねた玉壺さんが童磨さんにクソバイスをします。
エイプリルフールドッキリを仕掛けたつもりが思いもかけない反応が返ってきて大慌て童磨さんです。
嘘!私は頭が真っ白になった。
嘘だろう?
俺は目の前の状況に目を疑った。
🦋🦋🦋🦋🦋🦋🦋🦋🦋
ポカポカ陽射しが暖かい。
街はピンクに染まっている。
ちょうどいい感じに桜が満開。
絶好のデート日和。
待ち合わせ場所に選んだ時計台。予定より早く来てしまった。
本当はわざと遅れて
「もぉ、遅いよぉ。女の子は支度が長いよね」
ケラケラ笑ってもらう。
あいつは朗らかに笑ってるけど、私は遅れたくせにツン顔。
そのつもりだったのに。
新しく買ったワンピースを早く見せたくて、張り切りすぎて早く着いてしまった。
前回「子供っぽい」という意味のことを言われ揶揄われたから・・・
すぐに「かわいい」って取ってつけたようにフォローしてきたけど
やっぱり悔しい。
今回こそは。
頑張って大人っぽいデザインのものを選んだ。
似合ってるかな?
いつもデレてるけど、もっとデレさせてやる。
同じく待ち合わせ相手を待っているらしい子の携帯が鳴った。
「えっ!どうしたの?・・・ええっ待って・・・すぐ・・・すぐに行くから。どこの病院?」
だんだん泣きそうな顔になってくる。
どうしたんだろう。大丈夫かな?
あれ?今度は怒りの表情
「ばか!!エイプリルフールだからって言っていい嘘と悪い嘘があるでしょ。」
なんか大喧嘩が始まったみたい。
あーあ。
何してるんだか。
そうか。
今日は4月1日
あー、あいつもロクでもない嘘を用意していそうだな。
心しておこう。
怒鳴り飛ばす準備をしておこう。
ついでにビンタ。
知ってますか?
本当は笑い飛ばせるレベルの幸せな嘘をつく日なんですよ。
そんな粋な嘘をつけている例を見た事ありませんけどね。
あれ?おかしいな。
いつもなら10分前には来ているのに。
まるで忠犬のように待っているのに。
定刻10分過ぎてもやってこない。
ははぁ~ん?案の定ろくでもないこと考えているな。
その手には乗りませんよ?
そう思ったら、やっと来た。
遅いぞあんぽんたん!
目立つのよ。一際長身のあの男。
あの男の周りだけ
吐き気がする
惚れ惚れする
ほどきらきらきらきら輝いてるんだから。
大嫌いでムカつくクソ野郎
大好きステキな私の彼氏
毎日毎日、お前のために丹念に肌の手入れを欠かさず、太りすぎず、痩せすぎず適正スタイルを保ち
シャンプーの香り変えてみた。この香りは好きかな?
本当に
大嫌い
大好き
だからここまでするんだぞ!
あれ?
普段なら慌てて走ってくるはずが、今日は全く慌てる様子もない。
ゆったりと
不機嫌なのか単なる真顔か
いつものヘラヘラ笑顔がない。
「おはようございます。珍しいですね。あなたが遅いなんて」
「ああ、おはよう。ごめんね。遅くなって」
あれ?
いつも通り穏やかな口調なんだけど、にこりともしない。
「・・・童磨?」
「さ、行こうか。」
手を・・・今日は握ってくれないの?
なんか今日は変だな・・・
こんな真顔見たことない。
ジャケットのウエスト辺りを掴んでついて行く。
待ち合わせ場所特有の、騒がしい人混みから離れ少し静かになった。
童磨が立ち止まる。
「しのぶちゃん」
「どうしました。」
「・・・ごめんね。俺ずっと自分の気持ちばかり押し付けて」
「???」
意図が理解出来ず首を傾げる。
童磨は顔を背ける。
そういえば、今日は全然こちらを見てくれない。
「俺はずっと好きだけど、君は俺の事嫌いなんだよね。」
ええ・・・いつも言っていること。
俗に言うツンデレと言うやつ。照れ隠しの度が過ぎたやつです。
あなたちっともへこたれませんが。
「人が嫌がることはしちゃダメだよね・・・君の笑った顔、大好きだから、君には笑っていて欲しいんだ。」
はぁ・・・
言ってますね。いつも
あなたって人は私が嫌がってても懲りない男ですねって・・・顰めっ面で。
「俺といても嫌なんだよね。じゃあ大丈夫だ。君と会うのは今日で最後にするよ。
実はね、新しい仕事が入ってね。拠点をフランスに移すんだ。
俺の見た目なら向こうでも違和感無くとけこめるって目をかけて貰えたんだ。
でもね、さすがにまだ学生の君を連れていく訳には行かないし、卒業なんて待ってても、君はかわいいから新しい恋が見つかっちゃう。むしろ、嫌いな癖に付き合ってくれて恋のきっかけ邪魔しちゃった。ごめんね。寂しいけどちょうどいい機会だ。
俺も踏ん切りがついたよ。」
え
何?
え・・・嘘
嘘でしょ
頭が真っ白になった。
足がガクガク震えた。
やだ
嘘
どーま
……
どっか遠いところに行っちゃう?
連れて行ってくれないの?
仕事・・・
これ、ビジネスチャンス?栄転?とか言うやつだよね?
応援して喜んであげなきゃいけないやつだよね?
でも
お別れなの??
考えてみれば当たり前。嫌いと言われて喜ぶ人なんていない。
バカ
好き
だの
アホ
好き
だの
クソ野郎
大好き
だの言い続け
八つ当たりしたり・・・
普通は引かれて当たり前。
それなのに
何故かこの人だけは大丈夫だと思っていた。
私、甘えていた。
この人の底なしの優しさと想いに甘えていた。
何を言っても 何をしても「好き」とか言って抱きしめてくれる。
なんでだろう。
何故かそう思ってた。
素直になれない自分を受け止めてくれる。
そう自惚れていた。
自分の方が遥かに酷い暴言を投げ続けていた。
ずっと傷つけ続けていたのに。
そりゃ、気持ちの整理つけるいい機会だと思うよね。
応援しなきゃ
いやだ
応援しなきゃ
いやだ
いやだ、いやだ、いやだ
その場にヘタリ込む。 私・・・バカだなぁ。
ポロポロポロポロ声もなく涙が溢れた。
心が痛いよ。
心が寒いよ。
🌈🌈🌈🌈🌈🌈🌈🌈🌈🌈
今日はしのぶちゃんとデート
デートだデート
嬉しいな♥️
毎週してるんだけど、それでも嬉しい。
一週間の疲れが吹っ飛んで
また来週も頑張ろう。そう思える。
こんな気持ちを教えてくれる、かわいいかわいいいっつも顰めっ面の女の子。
顰めっ面だけどね、たまにほにゃぁって笑うんだ。
すごく可愛いんだよ。
どこに連れて行ってあげようかな。
どんな話しよう。
あの ほにゃぁって笑顔 今日はどのタイミングで見せてくれるかな?
君は俺の事嫌いって言うけれど
本当に嫌いなら、毎週約束なんてしてくれない。
知ってるよ。それくらい。
好きじゃないかもしれないけど、言うほど嫌いでもないんでしょ?
しのぶちゃんとの待ち合わせ場所に向かう途中、仕事仲間の玉壺と出会った。
新しい壺の商談かな?お疲れ様。
「おやおや、これはこれは童磨殿。例の恋人殿とデートですかな?うひゃひゃひゃひゃ」
えへへぇ。わかるかい?
「それはもう。宙を浮かび上がっているかのようですからね。ひょひょひょ」
変な事言うなぁ。俺、体重の割に身軽だけど空は飛べないよ。
「それにしても、あなたも懲りませんなぁ。あんなにツンケンされても毎度毎度デートに誘うのですから。」
だって大好きなんだもーん♥️
「まぁ、誘いを断らないあたり ツンデレと言うやつなんでしょうが」
そうそう。
かわいいでしょ
「うん・・・ごほん(一周まわってバカだろこいつ。前世では絶対思っちゃいかんかったやつですな)」
あれ?どうしたの?玉壺
「童磨殿。時には罰・・・お灸を据えることも大事ですぞ」
えっ?しのぶちゃん何も悪いことしてないのに、どうして罰なんて
「ちょうどいい・・・今日はエイプリルフールですね。ちょっとしたサプライズも恋愛のスパイスですよ。」
ふぅーん・・・そんなもんかなぁ。
くだらないイベントだと思ってたけど、サプライズ・・・ねぇ。
玉壺がすごく笑ってる。
玉壺も、この笑い方さえなければ結構ノワール物系で渋めのイケメンなんだけどねぇ。
あーあ、玉壺のくだらない長話のせいで遅刻だよ。
しのぶちゃんごめんね。
玉壺にアドバイスされて 俺はいつもの笑顔を封印してしのぶちゃんの前に行った。
で・・・・
貴女は一体どこのお姫様ですかーーーーーー!!!
かわいすぎてもはや罪、罪深いんですけどーーーー
見ちゃったら真顔維持できませーん!!!
無理無理無理無理
穴があったら叫びたい。
叫びたいし抱きしめたい。
あーいい匂い。
かわいいよー
抱きしめたいけど、玉壺のアドバイスを受けて我慢我慢。
顔を背け、無言で人混みから離れた。ああ、確かにいつもと様子の違う俺に戸惑ってるね。
いつもはここで手を繋ぐんだ。しのぶちゃんがはぐれないように。
でも今日は繋がない。
これも玉壺のアドバイス。
あ、ジャケットの裾掴んできた。
うっわ
かわいいよー。もうっ
どこのお嬢ちゃんかな?
戸惑っている顔もかわいいなぁ。もうっ。
では、ここでドッキリサプライズ。
玉壺からアドバイスされた心にも無い言葉を言ってみた。
「人が嫌がることはしちゃダメだよね・・・君の笑った顔、大好きだから、君には笑っていて欲しいんだ。」
ここまでは本当。
ここからは嘘
「俺といても嫌なんだよね。だから今日で最後にするよ。ごめんね。自分勝手な気持ちを押し付けて。」
しのぶちゃん、黙ってる。
びっくりした?
玉壺のアドバイス 大成功したのかな?
よし、今だ
振り返って
「なーんてね。うっそ。お仕事で海外に行くのは友達でーす俺じゃありませーん」
びっくりした?それとも?
いつもの笑顔を向けた・・・
あれ?
いつもの位置にしのぶちゃんの顔がない。
もっと下に目線を下げると
えっ
嘘?
何なになになに??
その場にへたり混んで放心状態でポロポロポロポロ涙を零してる。
可愛いワンピース汚れちゃうよ?
そのワンピース見たことないやつだから、今日のためにわざわざ用意した新品。
靴も新品
この間のもお人形さんみたいで可愛かったけど、今日のはお姫様みたいで可愛いよ。
手を差し出して、立ち上がらせ砂を払ってやる。
「しのぶちゃん??」
ハンカチで涙を拭っても拭っても止まらない。
抱きついてきた。
「ごめ・・・なさ・・・ごめ・・なさ」
「どうしたの」
「嫌いなんて・・・嘘だから・・本当は嫌じゃないから・・・嫌だったら毎週デートするわけないじゃない。連れて行って!連れて行ってよぉ」
え
えぇ・・・もしかして・・・
この嘘
ダメなやつだった??
どうしよう。
玉壺のばかーーー
どうしよう。しのぶちゃん泣かないでよ
ごめんねぇ
しのぶちゃん
エイプリルフールだよ、今日は。
失敗しちゃったね。驚かせすぎちゃったね。
ごめんね。ごめんね。しのぶちゃん。
俺はしのぶちゃんを抱き上げ、幼女をあやすように背中をトントン叩いた。
「・・・うぇ・・・ふぇえ・・・わぁあああん。置いて・・・いかないでぇ」
わぁ!!どうしよう
どうしよう、どうしよう。
ごめんねぇ。しのぶちゃん。
泣かせた罰はどれだけでも甘んじて受けます。
だから泣きやんでよ。しのぶちゃん。
玉壺のバカーーー!
🍯🍯🍯🍯🍯🍯🍯🍯🍯🍯
うひょー
うひょひょ
童磨殿。大成功じゃありませぬか。
あのツンデレ姫が素直になりましたな。良い置き土産を残せたようですな。
私も良い目の保養をさせていただきましたぞ。
これでやっと前世のお礼が出来ました。
あの壺を褒めていただき、良き使い方をしていただき嬉しかったんですぞ🏺
では、サラバでございます。
我が心友殿。
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