ディーンは自身の鼻先や頬に散らばる無数のそばかすを気にしたことはなかったが、カスティエルから「そばかすは天使がキスした跡だ」と、聞いてから鏡に映る自身の顔に広がるそばかすがやけに目立ち、目にするたびに先の言葉を思い出す。
顔を上げ、そばにいるカスティエルに問うてみる。
「それって、俺にキスしたってことか?」
そんなふうに聞いてから、変なことを言ってしまったと自覚して頬を赤らめた。それってつまり、顔中キャスが口付けたってこだろ?
カスティエルは一瞬、目を丸めたがすぐに笑んだ。
「そういう、言い伝えだ。しかし、……そうだな。私は君の身体をいちから再形成した。その時にそばかすも散りばめたことは確かだ」
カスティエルの指が頬を撫でる。ディーンは、互いの距離が接近しパーソナルスペースを踏み込んてきたカスティエルに文句を言ってやろうにも咄嗟に言葉が出てこない。
それを了承と捉えたのか、カスティエルはキスできる距離まで縮めた。
「……どんなふうに、そばかすを散りばめたんだ?」
やっと出た言葉はキスを促すものになり、ディーンは目を閉じる。
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