Privatter+
Font
Serif
Sans Serif
Color
Light
Dark
auto
Font size
Large
Medium
Small
Language
Japanese
English
Sign in with Google
Sign in with ID and password
Account ID
Password
Sign in
Forgot password?
Create account
あけみ
2023-01-09 17:11:04
1115文字
Public
SPN(小説)
【SPN】キャスディン←ミカな話【CD】
歯車が狂う時
本来なら、あの身体はミカエルのものになるはずだった。
大天使の器になるべくして生まれた正義の男。
ディーン・ウィンチェスターの魂を地獄から救いあげるのはミカエルのはずだったのだ。
しかし、神の悪戯かその役目はカスティエルに任されることとなる。ミカエルはそのことに対して反対しなかった。むしろ、面倒事に付き合わされずにすんだことに満足していた。あれはただの器なのだから、役目を果たすときに役立てれば良い。そう思っていた。
しばらく天界で様子を窺っていた。ディーンの準備が整い次第、ミカエルは器を手に入れる手筈だ。ザカリアの懐柔策に抜かりはない。ディーンはミカエルを器として受け入れ身も心も捧げるはずだった。
それがどうだ。
差し出した手をディーンは拒んだ。逃れるようにミカエルの追跡を交わした彼の態度は有り余る。器だからといって、甘い顔をしていたが、苛立ちがつのるとミカエルは躍起になった。何故ならディーンの祈りは全てカスティエルへ向けてのものだったからだ。
「私からそう簡単に逃げられると思うな」
ミカエルはそう囁くと、背を向けたディーンを吹き飛ばした。多少、器が傷ついても後で治せば問題ない。ミカエルは倒れたディーンを睨んだ。声を聞いて飛んできたのだろう、カスティエルがディーンを守るように現れる。大天使を前に怯まない態勢は一介の兵士にしては度胸があるが、全く気に入らない。虫唾が走る。カスティエルに祈るディーンは、ミカエルを拒み否定するのもそうだ。ミカエルは傷つくディーンの身体を優しく抱きとめるカスティエルを睨む。いつの頃からあの二人はそこまでの深い仲になった? 何を見過ごしていた? カスティエルはまるで自分のもののように器に触れた。苛立つ声を抑えられずにミカエルは一歩踏み込んだ。
「それは、私の器だ。返してもらおう」
二人の間にある魂の絆に嫌悪を抱きながら言い放つ。
カスティエルは、ますます嫌悪感を露わにミカエルを睨んだ。何故、彼は大天使に歯向かう? 不可解だった。しかし、次のカスティエルの言葉は決定的で今以上に神経を逆なでした。
「『それ』、ではない。ディーンは誰にも渡さない」
カスティエルの言い分は理解できなかった。ディーンの手を握りしめるその手を斬り落としたくなる。何故、自身がここまで苛立ちを覚えるのかも分からない。反吐が出そうだ。
それほどまでに、その器が大切であるなら貴重であるはずだ。ますます手に入れたくなった。今の器であるアダムで妥協するべきかと、脳裏に過ったが目の前のディーン・ウィンチェスターに興味がわいた。ミカエルは薄く笑んだ。
web拍手
fedibird>@cocoapoko
bluesky>@cocoapoko
Reaction
If you make a mistake, you can cancel it by pressing the reaction.
Custom color
Reset color
広告非表示プランのご案内