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あけみ
2017-02-02 21:39:32
1078文字
Public
DWA
ディスウォ【ノゾトニ】
アカツキ博士×トニー
「アカツキ・ノゾム!!」
トニーの声がラボに響き渡る。
ずかずかと大股で進み歩むトニーの後ろではシールドのエージェントが「まだ安静に!」と声を放っていたが、トニーは無視してラボに入るとすぐに扉を閉める。背後にいたエージェントは締め出された形となった。
「トニー、ご機嫌ななめだな。どうした?」
「どうしたもこうしたも! お前、勝手にメディア向けに発言をしたな!?」
アカツキは少し苦笑したようにトニーに向き合う。ここはまだシールドのヘリキャリアでトニーが倒れてから一日たっている。ディスクによる騒動を収拾するべく、トニーは自ら会見を開き説明と今後のアベンジャーズのこと、責任の所在を話す予定だった。ディスクの開発はトニー・スタークの名で発表したのだから。それなのにこの男は
――
「発端は私の研究だ」
トニー、と呼ぶ声は宥めるような声質だった。眉根をひそめたトニーはますます唇を歪める。
「君の名を出すことはない! こういうのは俺の専売特許で、」
「世界からのバッシングをまたお前が受けるのか?」
アカツキの今度は諌めるような声にトニーが押し留まった。アカツキは今回のディスクの責任を全て負うつもりでいる。研究者がそんなことをすれば、どんな末路を向かうか知っているはずだ。
「最初は風当たりが強いだろう。だが、人々はすぐに別の話題に群がる」
アカツキはそう言って、別の話題に群がる研究もすでにあるとデータを目の前のホログラムモニターに表示させた。
それは、D-セキュアによる医療発展だ。トニーは「それなら、」と口を開いた。
「俺に目を向けさせて、君は研究を進めれば」
「トニー、もう一人で全部背負い込むな」
キュッとトニーは唇を窄ませた。
「自分がいかに無責任だったか思い知らされたよ」
アカツキはそう言ってトニーの頬を撫でた。そこにはロキとの戦いの最中に負った傷がある。
「痕に残りそうだな
……
」
トニーの傷を真剣な眼差しで見つめながらボソリと呟いたアカツキに、トニーはバッと腕を振りほどき後ずさりする。真っ赤になった自身の顔くらい容易に想像できた。
(この男はなんでいつも
……
!)
湧き上がる不満はアカツキによる父性感で、蟠りは異なった感情を呼び起こす。腹が立つのは目の前の男はトニーの反応を見てもどこ吹く風で首を傾げながらトニーを見つめていることだ。こういう状況になれば否応にも自身がなんて子供っぽいのだと思い知る。アキラと変わらないではないか。と独りごちるころ、ラボの扉の外で「トニー!」と聞き慣れた声が届いた。
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